保健師として働く魅力と懸念点
どんなメリットがある?
保健師として働きたいのであれば、どのような魅力やメリットがあるのかも気になるところでしょう。まずメリットとして挙げられるのが、予防医療の分野で専門性を追求しつつ仕事ができることです。看護師は、病気や怪我をした方へ治療に向けた看護を行いますが、保健師の場合はさまざまな健康レベルの方々を対象に、病気予防や健康維持のためのアドバイスなどを行います。看護師とはまた異なるアプローチで、地域住民の健康づくりをサポートし、大きな使命感を持って働けるでしょう。
超高齢社会のいま、こうした予防医療で人々を支える保健師は、これからますます活躍の場が広がることが予想されます。医療にかぎらず、介護や地域保健など活動範囲も幅広く、自分のやりたいことを達成できる分野を選択可能です。それぞれのフィールドで、専門性を深められるのも保健師のメリットだといえます。
また、看護師と異なるのが、夜勤や残業がないことです。勤め先は健診センターや学校、健康保険組合など日中、定時での勤務が主で、明るい時間帯に働けます。そのため、比較的に体力の消耗が少なく、生活リズムを一定に保つことができるでしょう。土日祝日は休みの場合が多く、家族や友達と予定を合わせやすいのも魅力的です。家庭やプライベートとの両立を図りたい方にとっては、保健師は大変メリットが大きいと感じるかもしれません。
なお、保健師は離職率が低く、長期で安定して働ける環境の職場が多いことが考えられます。
懸念点もいくつかある
多くのメリットがある保健師ですが、一方で懸念点もあります。たとえば、保健師の主な仕事は地域住民への保健指導や乳幼児健診などで、医療行為をする機会はほとんどありません。そのため、看護師が保健師に転職する場合は、ブランク期間が生じることを認識しておいたほうがよいでしょう。一定期間は看護技術に触れないことで、どうしても感覚は鈍ってしまうため、後に医療現場へ復帰したいというときに、そのブランクが転職時に不利になる可能性もあります。
また、保健師は土日祝日の休みがある働き方が一般的です。ただ、人によっては平日に連続勤務することが苦になるかもしれません。体が慣れるまでは体力的に辛く、苦労することも視野に入れておいたほうが良いでしょう。
そして、金銭面でいえば夜勤と残業がないため、その分の夜勤手当や残業手当がつかず、看護師と比べると年収が下がることも考えられます。保健師として働くメリットだけでなく、こうした懸念点にも目を向け、総合的に良し悪し全てを把握することはとても大事です。いざ働き始めてから理想とのギャップを感じないためにも、ぜひこれらを認識しておいてくださいね。
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